ペリエジュエ｜Perrier Jouet | Champagne Market by Ichihop

特徴と味わい
銘柄一覧

特徴と味わい

辛口で魅了するシャルドネハウス

　ペリエジュエは1811年の創業から間もなく英米市場に進出しました。

　甘口のシャンパーニュが主流のこの時代に、いち早くドサージュ(補糖)を抑えた辛口のシャンパーニュを発売したことで、辛口好きの英国人を魅了し、英米市場で大きな成功を収めます。

　この成功をもとに自社畑の拡大を進め、今日では65haにも及んでいます。

　特にコートデブラン地区の有力なグランクリュであるAvizeアヴィーズやCramantクラマンには40haの区画を保有し、このシャルドネはペリエジュエの屋台骨です。

グレースケリーが愛したシャンパーニュ

　1861年には当時のヴィクトリア女王への公式サプライヤーになったほか、ナポレオン3世やベルギー王室との関係も長いものです。

　そしてあのグレースケリー大公妃もベルエポックロゼの熱烈なファンとして知られています。それゆえグレース妃が1954年に設立し、年に1度モナコ王室が催す大舞踏会「ローズボール」に欠かせない存在となっています。

アネモネのモチーフが印象的な「ベルエポック」

　もっとも有名なアートボトルのひとつである「ベルエポック」は、1969年に初ヴィンテージ(1964)が発表されました。

　日本の白いアネモネ(秋明菊シュウメイギク)をモチーフにしたボトルデザインは、芸術への造詣が深かった三代目の当主アンリガリスに依頼されたアールヌーヴォー芸術の巨匠エミールガレが描いたものです。

　当時流行していたジャポニズムに強く影響されていたガレが、自宅の日本庭園で育てていた秋明菊をモチーフにしたようです。

　第一次大戦の混乱の中、地下セラーの中で60年ほど忘れ去られてしまいますが、セラーマスターによって発見されベルエポックのリリースへと繋がるのです。
　

ペリエジュエベルエポック 1998 — 華やかさとともにアールヌーヴォーのノスタルジーも感じさせる

フローラルで軽快なペリエジュエらしさ

　洗練されたシャルドネを核とするペリエジュエは、軽快で爽やかなスタイルです。

　大手メゾンのなかでは、リザーブワインの割合も控えめでトーストのような香ばしさや、酸化のニュアンスは抑えられています。

　200年にも及ぶ歴史の中でセラーマスターに就任したのはわずか8人のみであることから、このようなペリエジュエのスタイルをぶれずに受け継いでいく姿勢が見てとれます。

・辛口で魅了するシャルドネハウス

・アネモネのモチーフが印象的な「ベルエポック」

・フローラルで軽快なペリエジュエらしさ